IEEE EMBCへの参加報告(林映見, 2019.7)

発表者
林映見(横山研究室)
学会・場所・開催期間
  • 41st Annual International Conferences of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society(第41回・国際生体医工学学会)
  • ドイツ・ベルリン
  • 2019.7.23-27
発表論文
Evaluation Method of Parasympathetic Nervous Activities by Heart Rate Time Series Measured by Wearable Device
著者
Emi Hayashi, Kiyoko Yokoyama, Hisatoshi Ito, Yuko Kawahara
発表報告
今回参加したのは、IEEE EMBCという生体医工学分野における世界最大の学会です。2019年の学会のテーマは、「健康から集中治療に至るまでの生体医工学」です。 口頭発表のセッション数が約300、ポスターの発表件数が約600件で、参加者数が2000人を超えるとても盛況な学会でした。
「バイオメディカルセンサーとウェアラブルシステム」というセッションで、ポスター発表を行いました。リラックスの評価などに用いる自律神経の活動バランスの一般的な指標の一つに、心電図から算出される高周波成分(HF)があります。近年では心拍の測定機器として、ウェアラブル端末が普及しています。しかし、ウェアラブル端末から得られる心拍時系列は時間分解能が低く、心電図では取得可能なHF成分が欠損してしまいます。欠損したHF成分を、推定する研究を発表しました。推定方法として統計手法と機械学習を選択し両者の比較を行いました。統計手法よりも機械学習のほうが正答率が高い結果となりました。
自身の発表について、HFの値をそのまま推定するのではなく、何段階か(今回については2段階と4段階)に分け、どの段階に属するかという推定を実施しました。発表を行った際、その点について、実際にHFの値を使用するときは高いか低いかを見るだけで良いため、今回の手法は妥当であるという意見をいただくことができました。また、ほかの方の発表で、脈波から心電図のR波を検出する研究を行っている方がいました。HFを復活させるのではなく、心電図を直接復活させるという手法を試したことがなかったため、新たな知見を得ることができました。今回の発表についてPolar製のウェアラブル端末を使用しましたが、Apple製のウェアラブル端末を用いるとより正確に測定が行えるというアドバイスをいただきました。今後の研究でfitbit製のウェアラブル端末について検討を行うつもりでしたが、fitbit製のものはpolar製の端末より精度が悪いということを知ることができました。
初めての海外での学会発表ということで、不安も大きかったですが周りの方々に助けられながらなんとか発表を終えることができました。ポスター形式で発表するのも初めてでしたが、口頭発表よりも質問者との距離が近くより詳しい議論を行うことができました。自分の研究と類似するウェアラブル端末で得られる心拍を用いた研究を行っている方が多くみられました。類似研究の発表を聞くことで自身の研究との類似点や相違点を知ることができ、自身の研究の立ち位置を理解することができました。また、これまで試したことのなかった手法や、計測方法など新たな知見を得ることもでき有意義な時間を過ごすことができました。学会で得られたことを今後の研究に生かしていきたいです。